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誤用

文法的に誤りがあると指摘を受けても、そうそう現代日本人の用法は変わらない。


例えば、「ら」抜き言葉
食べられる→食べれる となるもの。


例えば、「~させていただく」
「体調不良の為、お休みさせていただきます」
「私がご案内させていただきます」
など、立派な社会人がよく使う。


例えば、「~になります」
レストランで、注文したものを運んできた店員に言われたり、
レジで店員からお釣りを貰う時に言われたりする。


そして、「全然~」(肯定文)
「全然OK」「全然いいよ」など、それを強調したい時に使う。


なんとなく社会的に定着してしまった気がする。
その代償として消えつつある話し方もある。

例えば、ら抜き言葉が流行って、丁寧にゆっくり話す人が少なくなったと思う。

また、「~させていただきます」と話す人が増えて、
相手から率直な親しみやすさが感じられなくなった。

そして、「~になります」を使うことで、「~でございます」と言う店員がいなくなった。

さらに、「全然~」と言う代わりに、
相手に「嬉しい」とか「喜んで」とか率直な気持ちを伝える機会が減った。



ちなみに、「全然~」という日本語は、実は高校の国語の教科書に載っていたりする。
芥川龍之介の「羅生門」で使われている。

「羅生門」は殆どの国語教科書に使われているはず。
ということで、「全然~」という日本語を誤用だ!と目くじら立てるなら、教えてくれるなと思う。

どうしてそのことを誰も指摘しないのか、不思議でならない。
by swanote | 2004-10-27 03:46 | 毒吐
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